日々の繰り返しの中で、ASK FOR MOONは、小さくとも確かな「出口」を探し続けています。2025年に中国で生まれたブランドとして、日常をもう一度編み直し、自然素材の手触りと抑制のきいたデザインで、静かで芯のあるひとつひとつの魂に寄り添う服をつくっています。

ブランド名「ASK FOR MOON」は、映画『Now, Voyager』の名台詞──"Don't ask for the moon. We have the stars."──から着想を得ました。しかし、私たちの心の奥底には、こんなもうひとつの声がいつも潜んでいます。「それでも私は、月の光を纏いたい」と。それは決して欲張りではなく、たとえささやかな日常であっても、美しさや自己表現をあきらめない詩的な姿勢のあらわれだと、私たちは考えています。

ASK FOR MOONのデザインは、自然素材が本来もつ質感や風合いを大切にし、暮らしの中にふと差し込む光やぬくもりをすくい取ることを得意としています。私たちが考える「ニッチ」とは、意図的に距離を置くことではなく、自分自身との深い和解のうえに生まれる、静かで確かな選択。どの服にも、しなやかで簡潔なラインがあり、身体の動きにそっと寄り添いながら、静けさの中にその人の物語を映し出します。

誰かのために着るのではなく、自分自身と再び出会うための服。ASK FOR MOONの服は、朝の街角で、雨上がりのバルコニーで、あるいは月明かり差し込む夜の部屋で、「自分だけのリズム」を感じられるような、ささやかで深い瞬間をつくります。

ASK FOR MOONは、あなたとともに、日常の中にひそむ美しさをもう一度紡いでいきます。